ごあいさつ
著名な海洋学者であり東京水産大学教授でもあった宇田道隆は、海洋学者として数々の業績をあげるとともに、海洋学と水産学を総合的に研究する水産海洋学の必要性を提唱して「水産海洋研究会」を発足させ、さらに海洋環境問題にも早くから警鐘を鳴らしました。また、特筆すべきことは、海と魚のことを体験的に良く知っている漁業者からの聞き取り調査を北海道から沖縄まで50年以上続けたことです。 海洋学以外の面では、寺田寅彦から10年間にわたって俳句の指導を受けた俳人であり、また、学生時代から短歌を作り続け、昭和52年の宮中歌会始(お題が「海」)で召人(めしうど)に選ばれた歌人でもあります。 東京海洋大学附属図書館では平成21年より宇田道隆がのこした膨大な研究記録、手稿、写真などを集め、宇田道隆コレクションとして整理を進めてきました。未だ作業は継続中ですが、「特別展示 海に生きて -海洋学者 宇田道隆-」の開催を機に、主だったものを電子化し公開することとしました。 コンピューターもGPSもなかった時代に「海」という研究対象に広く深い視点から取り組んだ宇田道隆の「知」の構築の道筋とその新しさを改めて感じていただければ幸いです。 2012年10月 東京海洋大学附属図書館同宇田道隆コレクション準備委員会※ 目 次
※名称変遷: 2016年4月 宇田道隆文庫整理ワーキンググループ 2017年5月 宇田道隆資料保存会 |
このホームページは日本財団の助成金を受けて制作しました。
(C) Copyright 2012-2018 Tokyo University of Marine Science and Technology Library. All Rights Reserved.
Last update 2018/2/23 |