【開催期間】2017年12月12日(火)~2018年2月17日(土)
開館日時:毎週火・木曜、第1及び第3土曜日 10:00~15:00
【会場】明治丸記念館
【来場者数】697名(開館日数29日間)
【内容】
企画展示「船が育んだ江戸」は、海・川・船・恵みという4つのテーマを設け、2017年度から
2020年度まで、毎年1テーマ、水運(海事交通)の観点から「百万都市江戸の誕生と成長の姿」
を探っていきます。
2017年度のテーマは海です。日本および関東沖合の海流や気象を概観し、江戸への物流を阻み、
海難を引き起こす海原に、先人たちがどのようにして立ち向い、安定的な水運を確立させたかを、
紹介・解説しました。
【会場の様子】
60~70代を中心として、幅広い年代の方々にご来場いただきました。
資料や解説パネルを一つ一つ熱心にご覧になる方や、二度も会場へ足を運んでくださった方も
おられ、展示への関心の高さがうかがえました。
特に、浦手形(江戸期の船舶・積荷等事故証明書)や共同海損(船主と荷主などの損害分担制度)
に関する資料が注目を集めていたようです。
企画展会場 展示資料と解説パネル 開催中の様子
(明治丸記念館)
【来館者の声(アンケート抜粋)】
・とても興味深かった。展示のことは知らずに来たが、見ることができてよかった。次回以降もぜひ見たいと
思った。参考になる本などまとめたペーパーがあるとうれしいです。(男性・20代)
・海洋大学としての使命感を感じる。「海洋国家」日本としてのプライドを示してほしい。(男性・50代)
・海運を切り開いた人物、海図を描いた人物など、人物資料もあるともっと良かった。全体的にはとても面白く
分かりやすかった。(女性・40代)
2 講演会「船が育んだ江戸(1)海-海流・海難・海損-」
【日時】2018年2月10日(土) 13:00~15:30
【会場】越中島会館2階講堂
【来場者数】130名
【内容】
企画展示「船が育んだ江戸(1)海-海流・海難・海損-」について、航路開発、海流、操船、
海損の解説に携わった研究者を講師として招き、江戸の水運の実態と現代にも生かされている
知識や工夫を講演していただきました。
演題 | 講演者 | |
廻船航路がもたらした江戸の発展 | 苦瀬 博仁 | 東京海洋大学名誉教授 |
海洋学から見た「海流」 | 岩坂 直人 | 東京海洋大学附属図書館越中島分館長 |
操船学からみた「海難」 | 大貫 伸 | 日本海難防止協会研究統括本部部長 |
海法学からみた「共同海損」 | 金岡 京子 | 東京海洋大学教授 |
【講演会場の様子】
航路開発、海流、操船、海損という4つの視点から講演が行われ、来場した方々は、熱心に
耳を傾け、メモを取っていました。アンケートでは、「視野が広がった」「楽しく知識が深められた」
「興味深い内容であった」という感想が多く、江戸時代に培われた知識と経験が現在にも影響を
与えていることが伝わる講演会となりました。
講演会場 佐藤附属図書館長挨拶 苦瀬名誉教授の講演
岩坂教授の講演 大貫氏の講演 金岡教授の講演
【来場者の声(アンケート抜粋)】
・江戸都市の発展に船が大きく貢献していたということが、一番興味深い内容でした。現在の地方都市
の発展に港がどれほど貢献しているのか、色々な事を考えなければ解は出てこない気がしますが、
海事に従事する人間として、考えていくべきテーマだとく感じることが出来ました。(男性・80代)
・視野が広がりました。来てよかったです。紹介された本読みます。どうもありがとうございました。
来年度からも聴きに来ます。楽しみにしています。(女性・20代)
・日常的に関わりのない内容が多かったのですが、それゆえに知らないことを知る楽しい時間でした。
物流の道である流れ、荒れた際の事故、その始末、という構成も分かりやすかったです。(女性・40代)
3 展示案内「船が育んだ江戸(1)海-海流・海難・海損-」
【日時】2018年2月10日(土) 15:45~16:30 (講演会終了後)
【場所】明治丸記念館
【来場者数】65名
【内容】
講演会終了後、企画展示会場の明治丸記念館に場所を移し、来場者からの質問に講演者が、答えました。
【会場の様子】
講演内容に関することや展示資料について、熱心に尋ねる来場者に講演者が詳しく解説を加えていました。
会場(明治丸記念館) 苦瀬名誉教授(中央) 大貫氏(中央)、 岩坂教授(右)
ご来場の方々と、企画展示及び講演会等でご協力くださった皆様にお礼申し上げます。