[越中島]セミナー「海の仕事人とそのタマゴたち」開催報告

2012年12月8日(土)14:00~16:00、越中島会館 集会室にてセミナー「海の仕事人とそのタマゴたち」を開催しました。

このセミナーは2012年3月に協定を結び、協力・連携を開始した日本海事センター 海事図書館との初の共催イベントで、同時期に開催した企画展「海のしごと~船員のくらしとキャリア~」の関連イベントとして実施しました。

    

当日のプログラムは現役の船長・機関長による講演と、さらに、若手の航海士と船員志望の本学学生2名が加わった懇談会の2部構成でした。
船長・機関長・航海士は、全員本学の卒業生です。

  
日本郵船株式会社の白石道也船長による講演           川崎汽船株式会社の白石匡機関長による講演


船長と機関長、それぞれの立場から、海のしごとの厳しさとやりがいを語っていただきました。
世界中を航海した豊富な体験談に、来場者も真剣に聞き入っていました。

    

懇談会では、日本郵船株式会社の2等航海士、前田憲人さん(左写真手前)も加わり、学生からの質問に答えます。
学生代表は航海士志望の大学院生、竹内玲さんと、機関士志望の学部3年生、山崎ななみさん。
竹内さんからは船舶実習と仕事としての航海の違いや、船員の長い余暇の過ごし方について、また、山崎さんからは女性の機関士の働き方についての質問が出ました。

  

中には「船員の老後は…?」などといったざっくばらんな質問も。
「入社前から退職後のことですか(笑)」と突っ込みが入りましたが、現役船員の皆さまは、それぞれの立場から笑顔で答えてくれました。

最後は会場からも質問を募りました。「いちばん感動したことは?」という質問には、急きょスライドを再設営。
白石船長が船上から撮影したグリーンフラッシュの写真が紹介され、会場から感嘆の声があがっていました。
※グリーンフラッシュ…日の出または日没の一瞬、太陽の光が緑色に瞬いて見える稀な現象

また、船員を目指す高校生が、真剣な面持ちで質問する場面では会場から拍手が。
これからの若い人が船員という職業に興味を持って、セミナーに足を運んでくれたことは大きな収穫でした。
 

来場者アンケートまとめ
42名の来場者のうち、アンケートに答えてくださった37名のプロフィールは以下の通りです。

   

【来場者性別】来場者は男性が多めですが、20代の女性も数名いらっしゃいました。
【来場者年齢】10代から80代まで幅広い年齢層の方が来場されていました。
【来場者居住地】半数以上が、地元である江東区以外。県外からも多数お越しいただいています。

 
来場のきっかけは図書館や海事関係の施設にあった「ポスター・チラシ」が最も多いですが、「人から聞いた」という方も多くいらっしゃいます。
参加理由は、ほとんどが船の仕事、船員・海運業への興味からとなっています。

また、以下のようなコメントもいただきました。
【船長・機関長の講演について】
・実際に海上でどのようなことをされているのかが分かり、船員にとても興味がわいた(10代男性)
・船乗りの魅力をデッキ(航海系)とエンジン(機関系)の立場から分かりやすく説明していただき、参考になりました(30代男性)
・今日の話のようなものを多くの方に開く機会があったらよいと思います(50代男性)
・日本船員の状況がよくわかりました。これからもがんばってください(50代女性)
・違う会社の方のお二人だったので、幅広くお話が聞けて面白かったです(20代女性)

【学生との懇談会について】
・船長、機関長の本音の入ったお話はとても面白く、船員という職業が身近になった気がします(10代男性)
・職として船員になるということ、社員としての考え方などがどういったものかということがよく分かった(10代男性)
・船の種類と大きさによって操船やエンジンの管理も変わってくると話すときの船長・機関長の楽しそうな表情が印象的(20代女性)
・優秀な学生と現役の船員と参加者が一体となったものとなり大変良かった(50代男性)
・リラックスして、良い懇談会でした。それぞれのメンバーの個性もあふれていました(60代男性)

改めてご来場いただいた方々、出演者の方々にお礼申し上げます。
ありがとうございました。