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[越中島][J]企画展示「船が育んだ江戸(4)」開催報告

第12回企画展示「船が育んだ江戸(4) 恵み -商品・取引・文化-」を開催し、
2020年12月5日に関連の講演会を行いました。
企画展示「船が育んだ江戸」は、「恵み」をもって最終回となります。
今回の開催は、新型コロナウイルス感染防止のため、大学キャンパスへの学外
者の立ち入りが制限される中、入館を全て予約制とし、来場時の検温や展示室
の換気、アルコール消毒等の措置を行い、実施しました。
当初、2021年2月16日までの予定でしたが、好評のため、3月30日まで延長し
ました。

【展示期間】 2020年11月17日(火)~2021年2月16日(火) 
                        2021年3月30日(火)
                 ※火曜日開館(19日) *予約制*
【会場】 明治丸記念館
【来場者数】 80名

【概要】
本展示は、水運(海事交通)の観点から、百万都市江戸の誕生と成長の姿を 
紹介するものです。 
「海」「川」「船」「恵み」という4つのテーマを設け、 2017~2020年度にかけて、
毎年1つのテーマを掘り下げてきました。その最後を飾る「恵み」では、海・川・船
によってもたらされた物資-酒や海の幸/山の幸-とそこから生まれた文化を紹介し
ました。

 

【内容】
和本・錦絵・古地図とともに清酒の番付や江戸の飲食店が登場する双六などの資料
を展示しました。
 
米洗いや麹造りなど清酒造りの各工程を『日本山海名産圖會』(本学所蔵)の挿絵
で解説するとともに、江戸に根付いた酒にまつわる文化を紹介しました。
 
利根川の水運でもたらされた、山の幸をはじめとする物資を通じて、江戸と上州の
関係性を考察しました。
 
江戸湾の海の幸は、押送船(おしおくりぶね)や五大力船(ごだいりきせん)で日本橋
魚河岸へ運ばれました。魚の生態や産地、漁期、料理法など、魚をめぐる人々の生
活のあり様を『魚鑑』(本学所蔵)から紹介しました。
 
最後に、物資輸送や漁業だけでなく、江戸の年中行事や行楽、信仰など、さまざまな
生活の場に登場する船の姿を紹介しました。船が水の都、江戸の固有の文化、情緒を
形成するのに深く関わっていたことが窺えます。

 

【会場の様子】

     展示会場         展示資料『勇魚取繪詞』他        見学者の様子

来館者の声(アンケートより)】
 ・東北の産物の解説がわかりやすくよかった。(女性・30代)
 ・大変興味深く拝見しました。前回の“船”も面白かったが、今回の恵みもよかった。(男性・70代)

 

【関連ページ】

講演会「船が育んだ江戸(4)恵み-商品・取引・文化-」開催報告
企画展示「船が育んだ江戸(4)」開催案内